2013年8月27日火曜日

学校の清掃習慣の有無から考える文化や価値観の違い

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インドネシアの高校では生徒が掃除をする習慣がなく
全て業者任せで掃除が行われていました



日本とは違い、生徒で学校を掃除をするという習慣はなく、
全て放課後に業者が掃除とゴミ収集をしていました。

ただ、それだけといえばそれまでですが
実際に暮らしてみて、価値観の違いのようなものを感じました


普通、日本ではこういった掃除の習慣は
・道徳やモラル精神や環境に対する意識が高まる
・全体の生産性・効率の向上
・健康面の配慮
・コスト削減
といった観点から習慣づけられているようですが


逆にインドネシア人からしてみると、どうやら
・面倒なことを好まない国民性
・時間は有限なのでお金を出しても時間がほしい
・喜捨の精神、弱者や貧困者に仕事を収入を与えるというイスラム的発想
・身分に応じたふるまいや行動をすべしという伝統的な意識

という考え方から掃除を人に任せるようです。
(まあ、中には例外も当然あるでしょうが・・・)

確かにこれは合理的で納得のいくと説明だと思いますが
とはいえ、日本人の自分からしてみたら
「衣服や持ち物は当然、新品の綺麗なものがいい。
だけど自分に関係のないものはたとえ公共物でも
どうでもいい。自分だけよければそれでいい」
とさえ思えるようなインドネシアの人の言動を見ると
なんとも滑稽であると思いました。

おまけに、こんな考え方のもと育ったからか大半の
知識と教養のあるいい年した上流階級の方々も、
車の窓から平気でポイ捨てしまくったりして
極めつけにその本人が
「日本の街は美しい、それに比べて我々の街は
ゴミだらけで汚いものだ・・・」
などとのたまうので、たかが掃除、されど掃除
といったもので、根本的な原因は案外
こんな単純な習慣にあるのかもしれませんね



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