AFSで海外留学するという選択肢-AFSの高校留学プログラムについて

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今回は、自分が以前高校生の時に参加したAFSという団体の年間留学プログラムについて紹介します。※自分の体験はあくまで一例です。派遣地域やホストファミリーによって個人差があります。また、最新の情報はAFSの公式ページを参照して下さい。

 AFSとは高校生の海外留学を支援する国際的な団体で、留学生の交換を通じて国際理解を進め最終的には国際平和につなげることを目標としています。具体的には、高校生を1年間、一般家庭がボランティアとして受け入れてホームステイしつつ、現地の高校へ通学させます。ちなみに留学する生徒の家庭は必ずしも相手国の留学生を受け入れる義務はなく、あくまで努力義務となっています。 

1年間の高校生の海外留学プログラムへの参加費用は以下のとおりで、それに加えて、パスポート取得費や燃油サーチャージといった雑費・各種手数料、そして留学中の個人的な買い物費用が数万円程度です。結構な大金に見えますが、奨学金制度が何種類も存在するので、早い段階で申請さえすれば、超格安で留学することも可能です。 

*150万円 アメリカ・オーストラリア・ニュージーランド
*140万円 その他一般の国々
*120万円 派遣強化国(支援費適用後)


 派遣強化国とは世間的には発展途上国に分類される国が多いですが、応募倍率が低めで、物価が安く、欧米では決して体験できないユニークな体験ができる可能性が高いです。また、発展途上国だからといって、必ず、ひどい生活レベルの家庭に派遣されるわけではなく、逆にリターニーや海外留学経験のある生活水準の家庭に派遣される傾向があるようです。そして、治安や健康の問題も、いわゆる危険区域に自分から行かない限り特に問題は起こらないです。

応募資格は以下で、選考試験と面接で留学派遣生が決定されます。

・留学先での生活に適応できる資質のある人
 ・中学3年~高校2年に在学する人
・応募時点で学業成績が中程度以上の人(スイスは上位25%)
 ・在学校の校長から推薦される人
 ・前年度と今年度の授業欠席日数が30日以内の人
 ・語学能力証明資格があること 

語学能力証明資格とは、基本的に英語能力の資格で、派遣国によっては、その国の言語の公式資格が認められることがあります。以下は国別に要求される語学資格の最低ラインです。※ただ、選考日程や派遣国によって例外もあるので情報収集は必須です。
・アメリカ 応募時に英検2級以上必要 応募後はELTiSの受験義務 
・その他一般の国々 英検2級以上 
 ・派遣強化国 英検準2級以上 

選考試験に合格し、派遣国が決定すると、参加生はオリエンテーションに何度か参加する義務があります。留学前と後のオリエンテーションへの参加は義務で何度も行われ、留学生活における基本的な心構えや生活スタイルなどを学習したり、参加者同士の交流を深めたりします。ただ、指導者は大学生ボランティアが主体で、海外経験が0の人間も案外混じっているので、内容によっては、鵜呑みにせず、一呼吸おいて客観的に考える必要もあるかもしれません。また、欧米諸国以外の国、特に派遣国強化国については、運良く該当国に留学経験のあるスタッフが居ない限り情報が皆無で放置されがちなので、自己努力で情報を集める必要があります。(例えば、大学や大使館にメールor訪問してみたり、都市部の書店や図書館で関連書籍を集めてみたり、ネットで情報収集など) 

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また、AFSの海外留学は語学留学ではないので、AFSとしての語学サポートは皆無で、自己責任かつ自己努力で解決しないといけないです。一応、留学先では基本的に到着時に数日程度、現地の文化や語学に関する講習がありますが、生活に必要な必要最低限のもので、旅行ガイドや観光用の語学書に毛が生えた程度の内容でした。そのため、留学前の事前準備が甘いと、最悪の場合、「1年間海外留学した結果、口語はそれなりに話せるようにはなったが、文法はメチャクチャで、新聞や本はほとんど読めないし、書くことも苦手」という悲惨な状況が発生します。そのため、特に欧米諸国以外の国を希望する人は、東京外国語大学や大阪大学外国語学部のサイトで文法をある程度勉強したり、書店で観光レベル以上の語学書を買って勉強したりする必要があります。

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※ちなみに、「指差し会話帳シリーズ」はレベルとしては観光用ですが、ジャンル別に単語や表現が分類されており、単語数も多いので、留学前半は非常に活躍します。中盤以降も簡易辞書として役立つので超おすすめです!

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 AFSの海外留学と言っても、基本的な衣食住と学校に行くことは日本での生活とあまり変わらないし、留学期間の大半がそれに費やされるので、学校生活と家庭生活でのクオリティの向上、及び、放課後や、休日の有効利用が留学生活を充実させる方法であると言えます。そのため、日本語や日本文化の知識を仲立ちにした活動や、留学先の言語や文化を学ぶ活動もしくは地域のコミュニティに参加するのも一つのアイデアとしていいかもしれません。

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AFSの海外留学は、自身の在学校の方針によって、「休学をしない留学」か、「休学をする留学」に扱いが異なります。前者の場合は、在学校の課題を同時並行で行いつつ、ホストスクールに通うので、留年なしに普通の高校生と同様に卒業できます。また、一部の学校によっては、「交換留学」として扱い、在学校から補助や奨学金が出る場合もあるそうです。一方、後者の場合は、「完全な私費留学」として扱われ、休学しているので在学校から一切の干渉や制限がありません。しかし、休学しているので当然その間の単位は取れず、必然的に留年となります。ただ、副次的なメリットとして、前者と比べて1年は余分に在学することになるので、受験に向けて十分な準備をすることができ、また、同期が先輩になり、後輩が同輩となるので、新たな知人・友人が増え、華やかでユニークな学園生活を楽しめます。ちなみに自分は後者を選び、1年間高校を留年しました。(そしてさらに一浪したので、大学生活は・・・?)

帰国後の受験勉強への影響ですが、留学中に多少対策をしていても、それでも学力が一時的に下がることが多いです。特に英語は、英語圏派遣の人は当然上達しますが、英語が公用語でない国に留学した人は必要最低限の口語に慣れてしまい、文法重視のいわゆる「受験英語」は忘れがちになってしまいます。さらに、国公立大学の一般的な受験方式に対してAFS留学の経歴は調査書の飾りになる程度の影響しかありませんが、私大受験時には推薦入試やAO入試で多少の+になる可能性が高いです。とはいえ、留学が自身の経歴にとってマイナスになるというのは完全な誤りで、リターニーたちの進路を見ても、有名大学に進学して、有名企業に就職して世界で活躍しているという人はとても多く、実際、自分の周りにも有名大学に進学した同期の友人が何人もいます。かくいう自分も、帰国後の学校生活は、生徒会長に推薦されたり、新たな友人が増えたり先生の見る目が変わったりと、留学前と比べると実感として華やかな毎日であったと思います。そして、大学進学もインドネシア留学経験を契機に進路を変更し、1年間の浪人を経て、現在は、某国立大学の外国語学部でインドネシア語を勉強しています。

 AFSの高校留学プログラムと一般的な大学生の語学留学を比べて、AFS留学の良い点は、大学生の場合、ビジネスライクな人間関係が求められる「大人」として扱われ、その結果表面的な物事を見て終わってしまう場面が多くなりがちですが、AFS留学の場合、ホームステイが前提なので、現地の文化などをより低いローカルな目線からリアルに体験することができます。

 逆にAFS留学の悪い点は、事前の語学サポートが皆無で、参考図書やウェブサイトのリストといったヒントすらなかったことです。そして、文化やマナーについての情報提供もなく、参考文献リストすらなかったので、非常に困りました。そして、留学直前までホストファミリーやホストスクールについての情報が一切通知されず、空港到着からの日程も不明で困りました。また、ホームステイと現地の高校通学が義務なので、大学生の留学に比べれば行動の自由が限られています。 

そして、AFSの良い点でも悪い点でもあるのが、ホームステイとホストファミリーです。 ホストファミリーは基本的な衣食住や通学を「無償で」世話してくれますが、逆に、そのためにホームステイ先での礼儀作法や人間関係はしっかりしておかないといけないです。ホームステイは、本質的には他人の家に長く居座ることとそれほど変わらないので、最初は良い関係でも、文化や習慣の差もあって徐々に互いの悪い面も見えてきます。それを乗り越えることができたら本物であるといえます。ちなみに自分の場合は、相手の家庭の事情もあって、結局、約一年で3つの家庭にお世話になることになりました。ただ、不幸中の幸いか、それぞれの家庭は異なる民族の出自で、多民族国家インドネシアのそれぞれ違った文化や考え方の側面に触れることができました。

 一般的に派遣地域や家庭によって待遇が様々ですが大半は平穏無事に終わることが多いです。ただ、一番悲惨な例は以下のブログで紹介されています。万が一、ホストファミリー関連で何か問題があった時は、我慢したり、自己判断で解決したりせずに、状況に応じて家族やAFSのスタッフ、母校やホストスクールの教師や友人、近所の人といった周囲の人に相談し、客観的なアドバイスをもらった方が無難です。

 @AFSで行く前に...オリエンでは聞けない体験記 
 @ホストファミリーがドけちで留学生が26kg痩せて餓死寸前に:らばQ

ちなみにインドネシア・スマトラ島メダンでの留学生活は、多少ミスやトラブルや病気といった苦労もありましたが、全体としてはなかなか楽しい1年間を過ごすことができました。インドネシアの人は基本的に陽気でフレンドリーな人が多かったです。また、日本文化(特にアニメ・マンガ)が好きな学生が多く、その方面でも話が弾みました。また、休暇期間にはジャワ島や、ボルネオ島などにも旅行へ行き、インドネシアのいろいろな文化に触れることができました。



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