2022年6月22日水曜日

インドネシア語は本当に世界一習得が簡単な言語なのか?

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SNSなどで「インドネシア語は習得が世界一簡単!」との評判を聞くことがありますが、実際はどうなのでしょうか?

大学でインドネシア語を学んだ経験から言語習得の難易度について考えてみました。



結論から言うと、インドネシア語が簡単というのは、半分正解で半分誤解というのが実態に近いと思います。

インドネシア語は簡単?
確かに、観光レベルやちょっとした日常生活レベルなら習得は早いと思います。インドネシア語は多少単語の順番がおかしくてもある程度の意思疎通は可能で、英語といった外来語の単語も多いため、片言英語でも案外通じる場面は多いです。

日本語と違って発音や抑揚で単語の意味自体が変わることはなく、基本的にはローマ字通りの発音なので、棒読みや変な発音でも大概意味は通じます。

また、インドネシアは多民族・多言語国家なので、インドネシア人自体が共通語であるインドネシア語を完璧に理解していないことも多いことから、お互いに8割くらいの理解度で、なんとなく空気を読んでコミュニケーションを進められる雰囲気は日本との大きな違いだと思います。

そのため、観光旅行といった短期滞在であれば、意思疎通が可能になるレベルまでの必要な努力や知識が少なく、そういう意味では簡単とも言えます。

インドネシア語の奥深さ
一方で、学問やビジネスレベルでしっかりインドネシア語を使おうと思った場合、案外奥が深いです。

例えば、インドネシア語は口語と文語ではかなり違いがあり、特に接頭辞や接尾辞の組み合わせで意味がかなり変わります。また外来語は多いですが、同様にジャワ語やスンダ語といった地方語由来の単語も多く、そうした他言語の知識もないと、失礼や誤解のない厳密な表現は案外難しいです。

実際に、当ブログではインドネシア語の作文練習の記事をいくつか投稿していますが、インドネシア語は簡単と言っている方に、ノーヒントで記事をいくつか見せてみると、すべて細かく読解できる方は日常的なテーマでも案外少ないと思います。


またインドネシア語の歴史として、マレー語から発展して戦後のインドネシア語化運動を経て現在進行形で成長中の言語なので、変化のスピードが非常に早く、スラングや流行語も一瞬で変化して、通じない表現に変わっていくため、継続的な言語学習も必要です。


このように、インドネシア語は観光レベルや短期滞在レベルで学ぶ程度では上達しやすい言語ですが、言語学やビジネスといった意味でしっかり使いこなすには覚えることも多く奥が深い言語だと思います。

ちなみに、インドネシア語は大阪大学外国語学部や東京外国語大学のHPで無料で学習できるコンテンツがあるので、興味がある方にはおすすめです。


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