2022年8月7日日曜日

【大阪大学】阪大外国語学部でインドネシア語を専攻したら実際どんな感じだったのかまとめてみた

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今回はインドネシアに興味のある高校生向けに、大阪大学外国語学部でインドネシア語を専攻するとどんな感じの大学生活になるのかを、自分の別ブログのリンクも貼りつつ自身の体験からまとめてみました。
自分は2020年卒なのでコロナの影響はなく、その後のオンライン授業の増加や海外留学の激減などの変化もあるかもですが、多少の参考になればうれしいです。


4年間のインドネシア語専攻の授業について
1年目は、とにかくインドネシア語の授業が必修で、ほとんど毎日インドネシア語の勉強を豊中キャンパスで行いました。毎朝の単語テストから始まり、単語・文法・発音・作文・読解・リスニング・スピーキングなどを徹底的に勉強しました。

2年目からは箕面キャンパスに移動しますが、必修のインドネシア語の授業数は少し減るものの学習は継続し、その分、インドネシアや東南アジア地域の文化・経済・政治・宗教といった地域研究に関する選択必修科目のコマ数が増えました。

3年目はインドネシア語の言語学習の授業は必修ではなくなり、インドネシアや東南アジアに関する授業を自由に取れる状態でした。そのため、言語学を極めたい人、地域研究を極めたい人、バランス型の人に完全に傾向が分かれていきました。またこの頃から卒論ゼミに分かれて卒論研究が始まりました。私生活では就職活動が本格的に始まります。

4年目は卒論研究に集中しますが、人によっては取残しの単位回収のラストチャンスとなります。ちなみに、卒論は自分の時は日本語で執筆しましたが、年度によってはインドネシア語や英語が指定されることもあるとの噂を聞いたことがあります。

こんな感じで、インドネシア語専攻といいつつ、インドネシア語以外にも東南アジア全体の言語文化について全体的に学べる4年間でした。今の感想としては、必修科目や選択必修科目の履修ノルマから自由度に欠けると感じた部分もあったので、キッチリ4年間で卒業するのは案外もったいないかもしれないと思いました。



インドネシア語の上達具合について
初めてインドネシア語に触れる人でも、単語・文法・発音・作文・読解・リスニング・スピーキングなどを徹底的に勉強できるチャンスがあるので、ゼロから始める人でもインドネシア語学習は案外大丈夫でした。

ただし、大学で学ぶインドネシア語は日常会話ではないので、特に1年目は細かい文法を意識した読み書きができないと大失敗します。

しっかり課題と自主学習を進めれば、最初の2年間で、日常会話はもとより新聞記事を読解してビジネスレベルの基本的なディスカッションをできる程度にはレベルアップできると思います。

ただ、3年目以降もインドネシア語を学習するかどうかは本人の自由なので、言語系以外の分野で卒論を書く予定の人や、怠け癖のある人はそこからインドネシア語の能力が下がり気味になってしまうので注意です。※自分もその一人だったので、今凄く後悔しています。



海外留学について
外国語学部であれば海外留学は当然だと思う人が一般的ですが、意外にも海外留学は行く人といかない人でバラバラでした。また、留学する人は行き先の大半がインドネシアでしたが、欧米に行く人もいたようです。

そして、1年間丸ごと海外留学する人は、留学先で単位交換して阪大を4年で卒業する人と、休学(留年)して阪大を5年で卒業する人の2パターンありましたが、大半は5年コースの人が多い印象でした。4年コースだとかなり単位取得が忙しいです。

ちなみに、劣等生の自分は大阪大学に1年間留学(単なる進級失敗で留年)してしまいましたが、その分授業を取りまくったので、取得単位数だけは同期の中で1番多かったと思います。



国内合宿や海外研修について
夏休みには自由参加ですが、同じインドネシア語系の学科のある大学(東京外国語大学・南山大学・神田外語大学等)との合同合宿や、インドネシアでの海外研修のチャンスがありました。

年度によってはインドネシア研究の本場のオランダのライデン大学での研修のチャンスもあるようです。その他、こちらも自由参加ですが、インドネシア語のスピーチコンテストのチャンスもありました。

また、授業とは関係ないですが、阪大周辺にはモスクがありイスラム教徒の留学生も多いため、ラマダン明けの食事会などのイスラム教のイベントを体験させていただく機会もありました。



就職や院進について
学部生の進路としては、通訳などの言語を直接活かす形の就職は案外レアで、大半は普通の民間企業か公務員へ進みます。また、そこでもインドネシア語を日常的に使う業務はレアで、使うとしても英語の方が多いと聞きます。大学院に進む人は体感では1割未満で、言語学を極めたい人がわずかに進んでいた印象でした。

阪大なので就職に有利、と思われがちですが、実際のところはWEBテストや書類選考ではほぼ通りますが、面接以降は実力次第といった印象です。また、外国語学部は就職活動では英語ができる海外人材というイメージで選ばれがちなので、TOEICのスコアだけはしっかりほしいところです。



よくある文系大学生活とのギャップについて
よくある文系大学生のイメージとして、授業は片手間でそれよりもサークル活動やアルバイトに熱中する印象だと思います。しかし阪大外語の場合は、少なくとも最初の2年は専攻語の必修授業がほとんど毎日あったので、感覚としては高校の英語の授業を大学でも続けている感じでした。

また、インドネシア語専攻と言っても、インドネシアや東南アジア地域の文化・経済・政治・宗教といった地域研究に関する科目のノルマも案外多いので、単純にインドネシア語や言語学だけ勉強できると勘違いした人には難しい部分もあるかもしれません。

また、外国語学部なら英語はペラペラで当然、と思われがちですが、英語専攻ではないので、1年目以外は英語の必修科目はなく、それ以降はTOEFLやTOEICのノルマがある程度でした。そのため英語学習については、TOEICのハイスコア獲得を目標として計画的に自主学習を進める必要があると思います。


こんな感じでインドネシア専攻時代の日々を思い出してまとめてみました。今となっては懐かしいばかりで、後悔も多いです。タイムリープできればいいのに。



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