今回は、大阪府吹田市にある国立民族学博物館(みんぱく)のインドネシア関連展示に焦点を当ててみたいと思います。インドネシアの豊かな文化に興味がある方にとって、みんぱくはまさに宝の山。その魅力を余すところなくお伝えできるよう、展示の見どころをまとめてみました。
最初に、国立民族学博物館について簡単にご紹介します。みんぱくは、世界中の民族文化に関する資料を収集・展示している国内唯一の国立博物館です。その膨大なコレクションは、研究者だけでなく私たち一般の来館者にも、世界の多様な文化に触れる貴重な機会を与えてくれます。地理展示とテーマ展示があり、インドネシアの展示は主に地域展示のオセアニア地域や東南アジア地域に位置しています。
多様性のある文化や宗教がわかる
インドネシアはイスラム教が多い国ですが、ヒンドゥー教や仏教、キリスト教、そして地域独自の信仰もあります。寺院の模型やお祭りで使う面など、実物を通して多様な文化が学べます。
また、台所用品や農具なども展示されていて、島ごとの暮らし方や工夫が見えてきます。こういう「生活の中の文化」を見ると、文化は特別なものだけじゃなく、毎日の生活に息づいているんだなと感じます。
カラフルでかわいい伝統的な織物
目を引くのは、色鮮やかなバティックやイカットの布たち。模様や染色の技術が細かくて、じっと見ていると時間を忘れてしまいます。地域ごとに違う柄も面白いので、見比べてみるのもおすすめです。
近現代のインドネシアの文化展示もしっかり!
一般的にインドネシアといえば、ガムランやワヤンといった伝統芸能、そしてバリ島のイメージですが、今のインドネシアの文化を体験できる展示もあります。
左手前の展示は、ベチャというインドネシアの自転車タクシーです。都心部では見かけなくなりましたが、地方都市ではバイクタクシーになってまだ生き残っています。
サテやバクソーといったインドネシアの軽食の移動屋台の展示です。少し古いタイプの展示ですが、今でもインドネシアのいろいろな場所でこうした屋台は見ることができます。
上は2000年代のインドネシアの音楽CDのコレクションで、一部は自分も持っています。
下はインドネシアのムスリムファッションの展示で、イスラーム文化と現代のファッション感覚の融合を感じることができます。
インドネシアのインスタント食品の展示もありました。今でもインドネシアのコンビニやスーパーで見かけるものばかりで、ちょっと不思議な感覚でした。
影絵芝居ワヤンとガムラン音楽
インドネシアの伝統芸能といえば、ワヤン(影絵芝居)とそれを彩るガムラン音楽は外せません。展示では、精巧に作られたワヤン・クリの人形や、独特の音色を奏でるガムラン楽器が展示されています。実際にガムランの音源を聴けるコーナーもあるかもしれませんので、ぜひ耳を傾けてみてください。彼らの精神世界や物語がどのように表現されてきたのか、深く知ることができます。
音で楽しむ伝統文化
ガムランやアンクルンなどの楽器も展示されていて、実際に触れるコーナーもあります。私も軽く叩いてみたのですが、やわらかくて心地よい音色に癒されました。音楽が日常や儀式とつながっていることを感じられて、とても楽しい体験です。
まとめ
みんぱくのインドネシア展示は、衣装・音楽・宗教・日常生活まで、五感で楽しめるのが魅力です。大阪に行ったら、万博記念公園の散歩ついでに、ふらっと立ち寄ってみてください。きっと、インドネシアの色や音、文化に引き込まれるはずです!
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